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年の瀬

 年の瀬とは、もちろん冬の季語ですが、ほかにも「歳晩」さいばん、「年の尾」「年歩む」「年の果」「年く暮るる」など、いろんな美しいことばが歳時記には並びます。あまりにも早い一年に、それほど感慨深くもなれないのが現実ですが、なんかぴったりの句をみつけました。

 「年惜しむ心うれひに変りけり」高浜虚子
 
 いやあ、ほんと年末と言えども、次から次へと社会的には憂うことばかりが山積みです。振り返るのもおぞましいような事件や事故、災害などが続きます。世界的にも混乱が増し、2018年をどのように迎えるのか、、、。しっかりと見つめなければと思います。
 
 みなさまには、如何な一年でしたでしょうか。良きも悪しきも、時は過ぎていきます。そこで、芭蕉翁の一句を。
 
  「年くれぬ笠きて草履はきながら」松尾芭蕉
 と旅の途上にありながら、年越えは故郷で迎えたそうですが、軽やかな思いが届きます。
 そしてもう一句、渡辺白泉の有名な句を。1939年(S14)に発表されたこの句の世界が、今の一番の気持ちを表してくれているかもしれません。
 
 「戦争が廊下の奥に立ってゐた」渡邊白泉
 彼は京大俳句会の一員で、この句などで治安維持法違反で検挙され、執筆活動を停止されました。その後執行猶予となります。こんな句もあります。
 「銃後という不思議な町を丘で見た」渡邊白泉
 
 
 今日は友達が来るので、一足早く大掃除。とまではいきませんが片付けで、気持ちのいい一日が始まりました。ほんとに、バタバタと忙しかった11月から12月。よく乗り切りました。自画自賛!
 虚子の心を抱きながらも、芭蕉のごとく新年を迎えたいものですが、やはり、白泉の鋭い思いが胸を突きます。こわい時代です。
 
 また書けると思いますが「年流る」とも言いますゆえ、お文字に書かれねばお許しを!どうぞよき新年をお迎えくださいませ。また、2018年もよろしくお願いいたします。イエーイ(せ)

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コメント

ここのところ冷え込みの厳しい日が続いてますね。さつま芋がたくさん届いてるので、この時期は干し芋を作ってます。空を見上げて、出かける前に出していこうか止めようか?思案して・・、帰宅するなり慌ててとりこんでます。

少しでもするべき仕事があると、中々新年に気が向かないものです。
今日やっとそれも終わって、明日からくる年に向かって気持ちを切り替えようと思っています。

俳句もいろいろですが、紹介されてた渡邊白泉のはすごい迫力で迫ってきますね。今を言い当ててるような気がします。

新潮社で初版がでてから80年、吉野源三郎の「君たちはどう生きるか」が今注目されてます。
知り合いの子供さんが中学生になったら、この本をプレゼントしてきた方がいます。
私は岩波文庫の文庫本を持っていますが、文字が小さい。でも、又読み直してみようと思っています。多感な中学生がこれを読んだらどう思うでしょうか?
今は漫画もあるので、彼らに手に取ってほしいなと私も思ってます。

どんな新年になるのか?取りあえず、身体のあちこちの不具合が解消してくれたら、又「やるぞー!」といえるのですが。
これ以上社会状況が悪くならないことを願ってます。


投稿: とんび | 2017年12月28日 (木) 18時55分

とんび姐さん
押し詰まってきました。寒いですね。家にいて寒くなると、とにかく歩きに出かけます。すぐからだがポカポカしてきます。やはり人間は動物、動くようにできているんですね。吉野源三郎の本のブームもちと眉唾な気もしますが、、、読み直さないとわからないですがね。昔はあまり好きではなかった。。。若かったからかなー。偉そうに大人に言われたないわーと。なんにでも反発してましたから。。。トホホ(せ)

投稿: | 2017年12月29日 (金) 17時41分

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