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2017年3月

「わたしは、郷土愛あふれるパン屋です」

 今週末には4月というのに、まだまだ寒くて、用心して暮らしております。そんな中、背筋がぞーとするような記事を見つけました。春が来ても用心する日は続いていきそうです。

 政府は小学校から「道徳」を教科に取り入れようとしており、ある教科書の検定では「にちようびのさんぽみち」という教材で登場する「パン屋」を「和菓子屋」に変更しました。「大すき、わたしたちの町」では、アスレチックの遊具で遊ぶ公園を「和楽器を売る店」に差し替えられました。理由は、パン屋がダメというわけでなく、指導要領にある「我が国の郷土や文化と生活に親しみ愛着をもつ」という点が足りないため、ということのようです。
 実際、町では「和菓子屋」さんが少なくて、美味しい和菓子を買うならデパートや繁華街に出なければなりません。もちろんがんばってくれてはる美味しい和菓子屋さんもあります。豊津にもあります。
 「和楽器屋」さんについては、おおよそ小さな町では見かけないくらいです。郷土愛にあふれたそんなお店が地域からなくなっていくことについては、どう子どもたちに説明すればいいのでしょうか。今大騒ぎの籠池さんの小学校の教育理念は、土地の取得や、百万円の授受という表面的な事件だけではなく、不気味に着々と進んで来ているような気がしてなりません。
 こちらも話題の稲田防衛大臣は「教育勅語の精神を取り戻すべきだと思う」とはっきり言っています。今回の森友問題で驚くのは、政治家や官僚のなかで、かなり多くの人が籠池氏の教育理念にシンパシーを感じているということでした。このまま行けば、まっしぐらに進んで行く素地はできているということが表明されたような今回の騒ぎです。
 昨日は、チベット人監督による日本初の劇場公開映画「草原の河」を見ました。生きることの根本的なところから、この国に住むわたしたちはいかに遠く離れてしまったか。郷土愛や文化・生活に愛着を持つということは、どういうことなのか。世界中のありとあらゆる国家という組織のもと、人は生き、なにより子どもたちは生きて育っている。いろんなことを考えた深い映画でした。もう一本の日本映画からは、強い郷土愛は感じましたが、深い人間の魂は感じることはありませんでした。春よ来い!(せ)
 

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わたしは、ダニエル・ブレイク

 恥ずかしいくらいのご無沙汰です。もう読んでくれる人は誰もいないのでは、、、と思いながらの復活です。相変わらずバタバタしているのですが、ああ、書こう!書きたい!書かなければ!と思うこともいっぱいあるのですが、日々流れる時間が早すぎて、ついついご無沙汰になっておりました。何度か訪ねてくださった方ごめんなさい。またまたよろしくでーす。

 今回は映画、ぜひ見ていただきたいのです。大好きなケン・ローチ久々の作品です。80歳を超えた彼の集大成ともいえる作品、カンヌでパルムドールもとりました。
 
 いろんな意味で、今世界は大きく変わろうとしています。昨年のイギリスのEU離脱、アメリカのトランプ大統領出現、オランダもドイツもフランスも右派が勢力を強くしています。世界が大きな流れに飲み込まれようとするなか、もちろん日本も安倍政権による巧妙なやり方で、信じられないようなことがどんどん起こり、マスコミも相変わらずの報道姿勢です。
 70年前の敗戦で、多くの犠牲のもと学んだ平和や人権やさまざまなことがらを、ここ1・.2年で大きく変えようとする現政権の動きには、怒りを越え驚きすら覚えます。その最強が「共謀罪」ではないでしょうか、「テロ」という言葉さえだせば、みんなが恐ろしく混乱すると思い、東京オリンピックとセットで成立させようとしています。森友小学校といい、すべて根っこはひとつです。福島原発事故が起こり、いまだに続く汚染や被害。なにも解決していないのにかかわらず、また原子力発電所を再稼働しようという態度は、普通の人々の大きな犠牲からは、なにも学ばないのと同じです。無視しているのです。
 話がそれましたが、つまり、ダニエル・ブレイクは、どんな世の中であれ、自分がダニエル・ブレイクであり、ひとりの市民であるということを言いたかっただけなのです。
 映画は、大きな政治的なことを語るのではなく、ネット社会の中で置いてきぼりにされる人たち、行政が福祉の名の下で切り捨てて行こうとする人たち、みんな、ひとりの市民なのです。そんな当たり前のことが、これほどわかりやすく描けるというのが素晴らしい。わたしも、明日ダニエル・ブレイクになってしまってもおかしくない世の中です。「有無を言わせない社会」がそこまで来ているのです。
 ちょっと前に上映された「人生フルーツ」を見たときに感じた心のふるえというか喜びの、そのすぐとなりに、今の時代はどこかに不安を抱かされようとしている。そんな足音が本質的な人生の喜びのすぐそばまで迫ってきている気がします。でもまだまだ大丈夫、わたしは、わたしとして生きてまいりましょう!元気をだして、春が来るのですから。。。(せ)
★シネ・リーブル梅田★3月18日~公開中★
その後、京都シネマ シネ・リーブル神戸 ほか全国上映予定です。

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